攫徒
攫徒
名詞
標準
文例 · 用例
」 これは、(攫徒)と云う事だそうである。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
早瀬は、あれは、攫徒の手伝いをする、巾着切の片割のような男ですぞ!
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
これはその攫徒に遭った、当人の、御存じじゃろうね、坂田礼之進氏、あの方の耳に第一に入ったです。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
頃日の事ですが、今も云った、坂田礼之進氏が、両国行の電車で、百円ばかり攫徒に掏られたです。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
取られたと思うと、気が着いて、直に其奴を引掴えて、車掌とで引摺下ろしたまでは、恐入って冷却していたその攫徒がだね、たちまち烈火のごとくに猛り出して、坂田氏をなぐった騒ぎだ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
」 五十「攫徒の名も新聞に出ているがね、何とか小僧|万太と云うんだ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
その攫徒の、袖の下になって、坂田氏の紙入を預ったという男は、誰だと思いますか、ねえ、これが早瀬なんだ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
しかしその申立てが、攫徒の言に符合するし、早瀬もちっとは人に知られた、しかるべき身分だし、何は措いても、名の響いた貴娘の父様の門下だ、というので、何の仔細も無く済むにゃ済んだ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫