言いなり放題
いいなりほうだい
形容動詞
標準
completely submissive to another person
文例 · 用例
顔の生白いこの写真屋は土地の言葉でいう兄さんで、来たてからの客であり、倉持とは比べものにもならないが、銀子のためには玉稼ぎに打ってつけの若い衆で、お神や仕込みの歓心を買うために、来るたびに土産物を持ち込み、銀子の言いなり放題に、そこらの料亭を遊び歩いていた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
はじめは多少容態を繕っていた近所のおかみさんたちや気取ってた娘たちも、如才のない母の面倒の見方や、愛想のよい褒め言葉にいつの間にか、ころ/\になって「蝶ちゃんのおっかさん」とか「蝶ちゃんのおばさん」とか呼び慣わし、母の言いなり放題にもなり、母にまつわって離れません。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
何んでも早く青木から身受けの金を出させようと運動しているらしく、先刻もまた青木の言いなり放題になって、その代りに何かの手筈を定めて来たものと見えた。
— 岩野泡鳴 『耽溺』 青空文庫
そしてその父親と言うのが、これが又無類の子煩悩で何かにつけてもトヨやトヨやと可愛がり、歳柄もなく娘が愚図り始めた時などは、さあもう傍で見る眼も気の毒な位にオドオドして、なだめたりすかしたりはては自分までポロポロと涙を流して「おおよしよし」とばかり娘の言いなり放題にしているとの事。
— 大阪圭吉 『とむらい機関車』 青空文庫
顔を風呂敷で隠した『声』の怪塔王は、はじめの勢もどこへやら、いまはしょんぼりとして『顔』の怪塔王の言いなり放題になっています。
— 海野十三 『怪塔王』 青空文庫
私は今日、政治家、事業家タイプの人、人の子の悲しみの翳をもたない人に対しては本能的な反撥を感じ一歩も譲らぬ気持になるが、悲しみの翳に憑かれた人の子に対しては全然不用心に開け放して言いなり放題に垣を持つことを知らないのである。
— 坂口安吾 『石の思い』 青空文庫
……やれやれ、今どきじゃもう、生みの息子にだってそんな指図をするのは流行らんというのに、いまだに弟は兄貴の言いなり放題にならなきゃならんというのかい。
— ZHEMCHUZHNOE OZHERELJE 『真珠の首飾り』 青空文庫
接収後は、進駐軍の調達令に狼狽した日本政府が、PDの言いなり放題に、終戦当時の十数万円を費して、浪人部屋を至れり尽せりの米式ケチンに改造し、吉良の雑倉は、ケチンにつづく廊下を鉄扉で遮断して、冷房つきの食料庫にこしらえなおした。
— 久生十蘭 『我が家の楽園』 青空文庫
作例 · 標準
周辺国からの経済的圧力により、政府は完全に言いなり放題の外交政策を強いられることになった。
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彼は新しいプロジェクトマネージャーの言いなり放題の指示に、いつしか抵抗する気力を失っていた。
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彼女はパートナーの言いなり放題の要求に、自分の時間も趣味も犠牲にし続けていた。
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彼は自らの意思を持つことを忘れ、周囲の言いなり放題の状況に身を委ねていた。
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