急き込む
せきこむ
動詞
標準
文例 · 用例
」といったが、端なくも見えて、急き込む調子。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
持病の喘息で生命を捨てたものらしく、言葉を急き込む度に、ぜいぜい息切れがするのが手に取るように聞えた。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
音量はもろともに豊富であるが、呂昇は弾語りであるだけに急き込むところがある。
— 長谷川時雨 『豊竹呂昇』 青空文庫
鄭吉炳 (急き込む)張さん、君はその安という人と以前から識り合いなのか。
— ――十四の場面―― 『安重根』 青空文庫
禹徳淳 (手を握り返して急き込む)行ってくれるか。
— ――十四の場面―― 『安重根』 青空文庫
安重根 (急き込む)ポグラニチナヤへ引っ返すか、さもなければチタあたりの、朝鮮人の多いところへ紛れ込むんだ。
— ――十四の場面―― 『安重根』 青空文庫
与里はそれを目に入れてのち又弱弱しく顔を横にねかせたが、全く間髪を入れぬその瞬間に著るしく急き込むやうな気配に見え、それを殺して破れるやうな掠れた声を圧し殺し圧し殺ししながら「ぢや、行つていいけど。
— 坂口安吾 『竹藪の家』 青空文庫
小太鼓が急き込むような調子で、打ち鳴らされた。
— 久生十蘭 『墓地展望亭』 青空文庫