赤灯
せきとう
名詞
標準
文例 · 用例
4と記した赤灯が、ふっと消えて、その隣りの3と書いた赤灯が点いた。
— 海野十三 『地球要塞』 青空文庫
赤灯は2が点き、遂に1が点いた。
— 海野十三 『地球要塞』 青空文庫
「信号灯点火、本艦の位置を示せ」 号令とともに、艦首と艦尾に、青灯と赤灯とがついた。
— 海野十三 『浮かぶ飛行島』 青空文庫
岬の上には警報台の赤燈が鈍く灯って波に映る。
— 寺田寅彦 『嵐』 青空文庫
続いて交叉点の交通巡査がピリピリーを鳴らして信号器が赤燈に廻転した。
— 佐左木俊郎 『指と指環』 青空文庫
三 その部屋は、小さな暗室になっていて、周囲には真黒い厚ぼったいカーテンが重そうにゆるやかな襞をうって垂下っている中に、小さい赤燈が、ぼんやりと、いまにも絶入りそうな弱い光の輪を描いていた。
— 蘭郁二郎 『魔像』 青空文庫
「中学時代の友だちっていうものは懐しいね、全く久しぶりだからなあ、あの浅草で逢ったなんて、実に偶然なチャンスだ」 水木は、如何にも懐しそうに、そういって、ドアーをばたんと閉めてから、赤燈のかげで、水を測っては、白い器の中に、流始めた。
— 蘭郁二郎 『魔像』 青空文庫
僕はこの写真というもんに溺れ切てしまった自分自身を、却ってトテモ幸福なやつだと思っているよ」 そう呟くようにいっている水木の蒼白い顔は、赤燈の光りを吸って、脳溢血患者のような、無気味な色になって闇に浮出し、あの、真赤な脣はここでは寧ろ緑色にさえ見えるのだった。
— 蘭郁二郎 『魔像』 青空文庫