涙を催す
なみだをもよおす
表現動詞-五段-サ行
標準
to be moved to tears
文例 · 用例
英一世にあらば、僕も立見に行こうなどいうならんかと思いやれば、門を出でんとしてまた俄に涙を催す。
— ――甲字楼日記の一節―― 『叔父と甥と』 青空文庫
いわんや風土習慣ことごとく異なったインドで、しかも西暦紀元前九百五十年より八十六万七千百二年の間にあったという遠い昔のラーマーヤナ事件を、今日他国人どもがかれこれ評するは野暮の至りだが、このような者を宗旨の経王として感涙を催すインド人も迂闊の至り。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
しかのみならず、その夫の遺著に題した序文は、絶代の名文と称せられているものであって、我輩はこれを読むたびにひたすら感涙を催すのである。
— 穂積陳重 『法窓夜話』 青空文庫
三人の悪者は、この歌をうたって、暗然として何等か涙を催すようなことがあろうか。
— 小川未明 『捕われ人』 青空文庫
たとえ涙を催すようなことがあっても、決して折角捕えて来たこの男を許すようなことはなかろう。
— 小川未明 『捕われ人』 青空文庫
俗に「涙を催す」という言葉がある。
— 外村繁 『澪標』 青空文庫
清原 (次第に涙を催すような感傷的な気持になって行く)………石ノ上、僕は、そのうちに君にもあの女に一度逢ってもらおうと思ってる。
— 加藤道夫 『なよたけ』 青空文庫
道阿弥感涙を催す事、並びに松雪院悲歎の事河内介の酔興はその晩だけに止まらなかった。
— 谷崎潤一郎 『武州公秘話』 青空文庫
作例 · 標準
幼い頃に過ごした故郷の風景が変わり果てた姿を見て、思わず涙を催した。
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母親が子供のために自己を犠牲にする場面に接し、深い感動とともに涙を催した。
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親友からの心のこもった手紙を読み進めるうちに、目頭が熱くなり涙を催した。
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