浅深
せんしん
名詞
標準
文例 · 用例
サモエデスは馴鹿に注意深き余りその灰褐色の浅深を十一、二の別名で言い分け、アフリカのヘレロ人は盛んに牧牛に勤め牛の毛色を言い分くる語すこぶる多く、芝や空の色を一つの語で混じ言うを何とも思わぬが牛の褐色を種別して言い能わぬ者を大痴とす(ラッツェル『人類史』巻一)。
— 虎に関する史話と伝説民俗 『十二支考』 青空文庫
二「主人、朋友の敵は其義の浅深に可依也、我子|並に弟の敵者不討也」 と「勇士常心記」に出ている。
— 直木三十五 『鍵屋の辻』 青空文庫
一、上野介殿御屋敷へ押込働の儀、功の浅深これ有べからず候。
— 森田草平 『四十八人目』 青空文庫
唯先生を中心として起った悲劇に因り御一同の大小浅深さま/″\に受けられた苦痛から最好きものゝ生れ出でんことを信じ、且|祷るのみであります。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
思想の浅深に就てはとにかくとして、基督なる男が、己を信ぜざる者に対して実に生々しい憎悪を懐いてゐるのには一驚しました。
— 坂口安吾 『無題』 青空文庫
表面の皺もその疎密、浅深が一様でなく、またほとんど皺のないものもあれば多少のものもある。
— 牧野富太郎 『植物一日一題』 青空文庫
半ばその人の先天的の性質にもよるが、半ば人生そのものに対する感じの浅深、厚薄によることと思われる。
— 高浜虚子 『俳句の作りよう』 青空文庫
竹に利鈍あり花に浅深があるのではない。
— 和辻哲郎 『日本精神史研究』 青空文庫