今思うと
いまおもうと
表現
標準
thinking back now
文例 · 用例
今思うと、私が十七八の時分ひとが尺八を吹くのを聞いて、心をむしられるような気がしましたが、今私が九つや十の子供の時を想い出して堪らなくなるのとちょうど同じ心持でございます。
— 国木田独歩 『女難』 青空文庫
―― 今思うと、手を触れた稚児の頭も、女か、男か、不思議にその感覚が残らぬ。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
その中に――今思うと船宿でしょう。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
世俗の怖れる二百|十日の前一日、二三日来の驟雨模様の空がその朝になって、南風気の険悪な空に変り、烈風強雨こもごも至ってひとしきり荒れ狂うていたが、今思うとそれが何かの前兆でもあるかのように急にぱったり歇んで、気味悪いほどに澄んだ紺碧の空が見え、蒔きずての庭の朝顔の花に眼の痛むような陽の光が燃えた。
— 田中貢太郎 『死体の匂い』 青空文庫
―― が、場所によるね……昨夜、隣桟敷で見た時は、同じその人だけれど、今思うと、まるで、違った婦さ。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
今思うと、――ぞっこん、これが、目にしみついていますから、私が背負っている……雪おんな……」(や、浜町の夜更の雨に―― ……雪おんな…… 唄いさして、ふと消えた。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
その時の二階の客というのが、今思うと恐らくAさんであったであろう。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
今思うとそんな女のやり方は軽佻で、わざとらしい。
— 帚木 『源氏物語』 青空文庫
作例 · 標準
今思うと、新入社員時代のあの厳しい指導があったからこそ今の自分がある。
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当時は必死だったけれど、今思うと笑ってしまうような小さな悩みだったな。
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今思うと、あの時彼が言いたかったのは別れのことだったのかもしれない。
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