界線
かいせん
名詞
標準
文例 · 用例
そして我々のあまりに鎖国的な、あまりに島国的な文壇思潮が、もっと大陸的な世界線の上に出てくるだろう。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
木山と石山の境は、やがて白明と暗霧の境界線であった。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
こういう時、下りて見ると、麓の草原は雨の雫で緑がシットリと輝くのと対照して、山の新しい雪が、キラキラと雲母のように光って、雪と雨とを区別する境界線が、山の中腹に引かれている。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
朝の霧が、方々から烟のように這っているほど、快晴であるが、一合目辺をカッキリ境界線にして、頭上の富士山は、雲のためにまるで見えず、天上の空次第に低く垂れて、屋根の上を距ること僅に三尺。
— 小島烏水 『雪中富士登山記』 青空文庫
これを究めてどこまでが分っているかという境界線を究め、しかる後その境界線以外に一歩を進めるというのが多くの科学者の仕事である。
— 寺田寅彦 『科学上における権威の価値と弊害』 青空文庫
科学上の権威者と称せらるる者はなるべく広い方面にわたってこの境界線の鳥瞰図を持っている人である、そして各方面からこの境界を踏み出そうという人々に道しるべをするのである。
— 寺田寅彦 『科学上における権威の価値と弊害』 青空文庫
ここに吾人は科学と形而上学との間の際どき境界線に逢着すべし。
— 寺田寅彦 『自然現象の予報』 青空文庫
ただ極端と極端とを対照する時に、「美」に専らなものと、「真」に忠なるがために狭義の美の境界線の内外に往還するものとの区別を認めて、後者を特に一団として考えるに過ぎないのである。
— 寺田寅彦 『漫画と科学』 青空文庫