衆民
しゅうみん
名詞
標準
文例 · 用例
蘭軒の「遙寿長崎遜斎真野翁六十」の詩に、「嚢中碧※伝三世、局裏金丹恵衆民」の頷聯があつて、其下に「老人為施薬所主司」と註してある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
同時にその常に伴うた二黒犬は魔が化けたのだとて、犬を人同様裁判の上衆民の見る所で弩を以て射殺した(コラン・ド・プランシー『妖怪事彙』)。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
宗吾、聞いて大いに驚き、はせつけて、理を説き、情をつくして、之をなだめ、ともかくも、われにまかされよといふに、衆民納得して、一揆も其儘にをさまりぬ。
— 大町桂月 『宗吾靈堂』 青空文庫
大国衆民、富国強兵を目標に、軍国主義、侵略主義一点張りで進んで来た我が日本は、大博打の戦争を始めて一敗地にまみれ、明九月二日には、米国、英国、ソヴエット聯邦、中華民国等々の聯合国に対し無条件降伏の条約を結ばうとしてゐる。
— 河上肇 『小国寡民』 青空文庫
いわんや、世に頑愚固陋の徒あり、衆民多数の康福を主張するを指して叛逆不臣の説となす、世に狡獪|姦佞の輩あり、国家権威の鞏固を唱道するを誣いて専権圧制の論となす、大識見を備うる者にあらざるよりは、それよく惑わすところとならざらんや。
— 陸羯南 『近時政論考』 青空文庫
自由論派は猶予なく自由を唱えて政府の干渉を排斥し、猶予なく平等を唱えて衆民の思想を喚起せり。
— 陸羯南 『近時政論考』 青空文庫
シヤツとヅボン下とで意氣揚々と市中を錬りあるいて居つた皇帝は忽ちの中に衆民嘲笑の的となつた。
— 朝永三十郎 『懷疑思潮に付て』 青空文庫
そこにアカイア衆民の令を奉して使者となる彼チューヂュウス、カドモスの多くの子らの飮宴をエテオクレース勇將の居館の中に認め得つ、385馬術巧みのチューヂュウス彼たゞ一人客として、カドモス族の數多き最中にありておののかず、彼等に競技挑みつゝ、容易に彼等一切に勝を制せり、アテーネー神女の助けかしこかり。
— ILIAS 『イーリアス』 青空文庫