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野生的

やせいてき
名詞
1
標準
文例 · 用例
その藝術品は、或る高踏派的な情操をもちながら、形式は極めて野生的、民衆的のものであり、最も平易にして大膽なる自由主義の表現に訴へてある。
萩原朔太郎 非論理的性格の悲哀 青空文庫
室生はいつも自然のままの野生的な子供である。
萩原朔太郎 田端に居た頃 青空文庫
そのころ銀子は子柄が姉妹たちよりよかったところから芸者屋の仕込みにやられ、野生的に育っただけに、その社会の空気に昵まず、親元へ逃げて帰っていたり、内職の手伝いをしていたのだったが、抱え主も性急には催促もしず、気永に帰るのを待つことにしていた。
徳田秋声 縮図 青空文庫
町には土地にふさはしい野生的な開放的な外国婦人の姿が多く見られた。
徳田秋聲 芭蕉と歯朶 青空文庫
父親は頑愚で、正直一図で、感情が粗く野生的ではあるが愛情は深い。
北原白秋 神童の死 青空文庫
部厚な扉の両面には、古拙な野生的な構図で、耶蘇が佝僂を癒やしている聖画が浮彫になっていた。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
こうなれば、叩き破るまでのことさ」熊城が野生的な声を出すと、法水は急に遮り止めて、「浮彫を見たので、急に勿体なくなったよ。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
法水の顔を見ると、支倉検事は親し気に目礼したが、その背後から例の野生的な声を張り上げて、捜査局長の熊城卓吉が、その脂切った短躯をノッシノッシ乗り出して来た。
小栗虫太郎 後光殺人事件 青空文庫