自答
じとう
名詞
標準
文例 · 用例
あゝ、何時もするこれらの自問自答、私は既に鳴子馴れてる。
— ――不真面目なわが心…… 『その一週間』 青空文庫
ケチなこつたと云つて呉れるな、子供つぽい考へだとも云つては呉れるな、誰でもが各自持つてるおきまり自問自答の二つ三つ、それこそは生きた詩であらうから。
— ――不真面目なわが心…… 『その一週間』 青空文庫
みれんがましい慾の深い考えかたは捨てる事だ、などと私は独酌で大いに飲みながら、たわいない自問自答をつづけていた。
— 太宰治 『故郷』 青空文庫
心中、絶えず愚かな、堂々めぐりの自問自答を繰りかえしているばかりで、私は、まるで阿呆である。
— 太宰治 『酒ぎらい』 青空文庫
車中、ソオルは胸の中に自問自答しつづけた。
— ――スウェーデンの殺人鬼―― 『死の接吻』 青空文庫
このような客観的の認識、自問自答の気の弱りの体験者をこそ、真に教養されたと言うてよいのだ。
— 太宰治 『創生記』 青空文庫
私たちは、いつでもおっかなびっくりで、心の中で卑怯な自問自答を繰りかえし、わずかに窮余のへんてこな申し開きを捏造し、責任をのがれ、遊びの刑罰を避けようと致しますから、ちょっとの遊びもたいへんいやらしく、さもしく、けちくさくなってしまいます。
— 太宰治 『風の便り』 青空文庫
自分の生活を盲動だと思って、然し、人生そのものが盲動さ、と自問自答しています。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫