見渡す限り
みわたすかぎり
表現名詞-の形容詞
標準
as far as the eye can see
文例 · 用例
でもまた、見渡す限り、ただ薄みどり色の茫洋乎たる大空洞の片隅に、幽かな黒一點をとどめてゐるものが、たとひそれは嘘にしても月の影法師だと云はれて見ると、鯛の大群や火事だと思つて眺めるよりは、風流人の浦島にとつて、はるかに趣きがあり、郷愁をそそるに足るものがあつた。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
屋根はもちろん、柱一本も無く、見渡す限り廢墟と言つていいくらゐの荒涼たる大廣場である。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
見渡す限り平坦なやうであるが、全體が海拔幾メートルかの高臺になつて居る事は、處々に凹んだ谷があるので始めて分る。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
」 ああそうかと、私は心にうなずいて今度は尚々、単純な声調で、 さくら、さくら、弥生の空は、見渡す限り。
— 岡本かの子 『雪の日』 青空文庫
昨夜仙台の新聞で欠食児童何百という表題の記事を見て来たばかりの眼には、この目前見渡す限りの稲の秋は甚だそぐわない嘘のような眺めであった。
— 寺田寅彦 『札幌まで』 青空文庫
シベリアは、見渡す限り雪に包まれていた。
— 黒島傳治 『雪のシベリア』 青空文庫
彼等が下って来るまで、見渡す限り雪ばかりで、犬一匹、人、一人見えなかった山の上に、茶色のひげを持った露西亜人が、毛皮の外套を着、銃を持って、こちらを見下しているのであった。
— 黒島傳治 『雪のシベリア』 青空文庫
平野は見渡す限り除虫燈の海だった。
— 梶井基次郎 『城のある町にて』 青空文庫
作例 · 標準
見渡す限りの菜の花畑が広がり、辺り一面が黄色に染まっていた。
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砂漠では、見渡す限りの砂丘が果てしなく続く。
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その広大な牧草地は、見渡す限り緑の絨毯のようだった。
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