間歇泉
かんけつせん
名詞
標準
文例 · 用例
三十年ほど前にはH博士の助手として、大湯|間歇泉の物理的調査に来て一週間くらい滞在した。
— 寺田寅彦 『箱根熱海バス紀行』 青空文庫
そして、自分に何か余計なものかもしくは足りないもののありそうな遺憾が間歇泉のように胸に吹き上がる。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
それにしてはあまりに貧弱な露店のような台ではあるが、しかし熱海の間歇泉から噴出する熱湯は方尺にも足りない穴から一昼夜わずかに二回しかも毎回数十分出るだけであれだけの温泉宿の湯槽を満たしている事を考えればこれも不思議ではないかもしれない。
— 寺田寅彦 『丸善と三越』 青空文庫
そして、とうとうその場所を見付けたのでしたが、その滴水というのが、間歇泉の枝脈なのですから、一時は吹き出しても、それは間もなくやんでしまって、再び地熱のためからからに干上がってしまうのです。
— 小栗虫太郎 『白蟻』 青空文庫
それに、あそこの間歇泉は塩類泉なので、いやに執着こいやうなところがあつた。
— 田山録弥 『女の温泉』 青空文庫
ヒルミ夫人の瞼に、二十数年この方跡枯れていた涙が、間歇泉のようにどッと湧いてきた。
— 海野十三 『ヒルミ夫人の冷蔵鞄』 青空文庫
それが多分今の間歇泉のことであろうと思いますが、前にはその東に清左衛門湯、一名|法斎湯というのもあって、そこでも大声に念仏を唱えて暫く見ていると、高く湯が湧き上るといっておりました。
— 柳田國男 『日本の伝説』 青空文庫
そして日露開戦の二月には、熱海の間歇泉の研究を本多光太郎先生と一緒にされていた。
— 中谷宇吉郎 『『団栗』のことなど』 青空文庫