無功
むこう
名詞
標準
文例 · 用例
梁の武帝因みに僧〔に〕問ふ、あゝいかん、梁の武帝達磨に問ふ 磨の曰く無功徳 帝の曰く朕に対する者は誰ぞ 磨の曰く無功徳 いかん朕に対する者は誰ぞ 磨の曰く不識!
— 宮沢賢治 『疑獄元兇』 青空文庫
」 幾多の艱難の無功に属したるを追想して、老夫は漫に涙ぐみぬ。
— 泉鏡花 『金時計』 青空文庫
主従は互に見交わす眼と眼に思い入れ宜しくあって、ム、ハハ、ハハ、ハハハと芝居ならば政宗方の計画の無功に帰したを笑うところであった。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
飛行機の孩子の如き木鳶を墨子の造つた傳説も有り、雲梯等の攻城器械を無功ならしむる各般の實際設備と、攻城に對する防禦施爲とを墨子が説いてゐるところを觀ると、墨子の學は心識的のみで無くて手腕的の方面も伴なつてゐたもので、その實際施設の方面には口授親接によつて傳へられたものも多かつたらう。
— 幸田露伴 『墨子』 青空文庫
逍遙子は談理無功徳と説きしにあらず。
— 森鴎外 『柵草紙の山房論文』 青空文庫
されば我が早稻田文學の聚美の堂を指ざして、あれを見よといはむ聲も、或は全く無功徳にはあらざるべきか。
— 森鴎外 『柵草紙の山房論文』 青空文庫
「しかし影を見て動くものもあるのですから、影を消すのが全く無功ではないでしょう。
— 森鴎外 『食堂』 青空文庫
自分の人格を他に及ぼさぬ以上は、せっかくに築き上げた人格は、築きあげぬ昔と同じく無功力で、築き上げた労力だけを徒費した訳になる。
— 夏目漱石 『野分』 青空文庫