雲際
うんさい
名詞
標準
文例 · 用例
俯しては観る 水中の」]、仰いでは覩る 雲際の禽。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
島と湖水と、その背後に迫つてゐる木立の深い山々の上を遠く隔てゝ、一列の雪の峰が雲際に漂渺と浮んでゐる。
— 吉江喬松 『伊良湖の旅』 青空文庫
それを早くも見つけた子供たちが、「与八さんが来たよ」「お人よしの与八さんが来たよ」 腰から下に、子供たちが群がったところを見ると、与八の巨躯が、雲際はるかに聳えているもののようです。
— みちりやの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
遠くは飛騨境の、槍、穂高、乗鞍等を雲際に望むところ。
— 白骨の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
果してその方角から来る人があるならば、それは雲際から降りて来る人でなければならぬ。
— 白雲の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
早朝、雲際に山影を認む。
— 井上円了 『西航日録』 青空文庫
この町は前後に五大湖をめぐらし、遠近の諸山その前に起伏し、ことに雪嶺の屹然として雲際にそびゆるを見る。
— 井上円了 『西航日録』 青空文庫
我も幸ひに風雲際会の時機を得ば、再び出京せむも知るべからざれど、今はこれも空しき望みとあきらむるの外なしなど。
— 清水紫琴 『葛のうら葉』 青空文庫