黒紫色
こくししょく
名詞
標準
dark purple
文例 · 用例
その教員風の男の笑いは、底深く冷く光った眼を正面に据え、睨みを少しもゆるめずに、顎と頬の間で異様に引き吊った笑いの筋肉の作用が、黒紫色の薄い唇ばかりをひりひりと歪めた。
— ――二つの連作―― 『春』 青空文庫
下から成層圏へのぼっていくと、白昼でもまず十キロのあたりでは、空が暗青色となり、それからだんだん暗さを増して、暗紫色となり、二十キロを超えるころには黒紫色となり、それ以上は黒灰色になって、われわれが普段見ている晴れた夜空と同じようになる。
— 海野十三 『成層圏飛行と私のメモ』 青空文庫
そしてこの鯛は頭が大きくいかめしく尻の方に至って細くこけ、色は頭の上側から背にかけ、また胸鰭が薄い黒紫色に彩られて、いわゆる赤髭金鱗頭骨に節を作るという容をそなえている。
— 佐藤垢石 『鯛釣り素人咄』 青空文庫
房代 (父のわきの下へ手を廻して、かかえるようにして光の輪の所へ来る)あたしもそう言うんですけど、どうしても来ると言って――若宮 ……(唇がほとんど黒紫色になり、まるで面変りしてしまっている。
— ――Sの霊に捧げる―― 『冒した者』 青空文庫
自分の呪咀に毒されて、焼き爛れた黒紫色の運命を、正房の、青空のような将来に、感染させたくなかったのである。
— 宮本百合子 『渋谷家の始祖』 青空文庫
作例 · 標準
熟したブドウの皮のような、深みのある黒紫色のドレスが彼女によく似合っている。
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夕闇が迫る空は、次第に黒紫色へと染まっていった。
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伝統的な染め物で、この美しい黒紫色を出すには高度な技術が必要だ。
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