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忽焉

こつえん
形容詞-たる副詞-と
1
標準
sudden
文例 · 用例
竟に非望の遂げられないことを悟つた紀昌の心に、成功したならば決して生じなかつたに違ひない道義的慚愧の念が、此の時忽焉として湧起つた。
中島敦 名人傳 青空文庫
ついに非望の遂げられないことを悟った紀昌の心に、成功したならば決して生じなかったに違いない道義的|慚愧の念が、この時|忽焉として湧起った。
中島敦 名人伝 青空文庫
居常唯だ書籍に埋もれ、味なき哲理に身を呑まれて、徒らに遠路に喘ぐものをして、忽焉、造化の秘蔵の巻に向ひ不可思議の妙理を豁破せしむるもの、夏の休息あればなり。
北村透谷 客居偶録 青空文庫
こゝに在りと見れば、忽焉としてかしこに在り。
IMPROVISATOREN 即興詩人 青空文庫
その時|忽焉として、二十五―二十七節の大思想が彼に光の如く臨んだ。
内村鑑三 ヨブ記講演 青空文庫
折角京までやって来たことであるから、長崎、薩摩とまでは飛ばなくとも、せめて浪華あたりにその姿を現すだろうと思われたのに、いとも好もしくいとも冴えやかなわが早乙女主水之介が、この上もなく退屈げなその姿を再び忽焉として現したところは、東海道七ツの関のその三ツ目の岡崎女郎衆で名の高いあの三河路でした。
三河に現れた退屈男 旗本退屈男 第五話 青空文庫
」 まことにそれは忽焉として先の日消えてなくなったむっつり右門で、右門は伝六のうれし泣きに泣いている姿を静かに見おろすと、涼しそうにいいました。
血染めの手形 右門捕物帖 青空文庫
――どういう子どもをどこへ売ったか、大きななぞの雲が忽焉として目の前に舞い下がってきたのです。
死人ぶろ 右門捕物帖 青空文庫
作例 · 標準
それまで活発に議論していた彼は、忽焉として口を閉ざし、一点を見つめた。
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山頂を覆っていた霧が忽焉として晴れ、目の前に壮大なパノラマが広がった。
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長年連れ添った愛犬が、ある朝忽焉として息を引き取った。
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忽焉(こつえん) — 幻辞.com