継紹
つぎしょう
名詞
標準
文例 · 用例
論者或は之れに答ふるに左の特質を以てせん曰はく、 日本国民は快活楽天の国民なり、 日本国民は尚武任侠の国民なり、 日本国民は最も国家の運命を懸念するの国民なり、 日本国民は最も道義的情緒に富める国民なり、 日本国民は忠孝義勇を人道の大本となす国民なり、 日本国民は家系の継紹を重ずる国民なり、云々と。
— 綱島梁川 『国民性と文学』 青空文庫
終りに忠孝といひ、家系の継紹といふ、此の二事は以て日本国民の特質を代表せしめ得べきが如し。
— 綱島梁川 『国民性と文学』 青空文庫
(孝徳の発達はむしろ著るしく支那に見ることを得べけれど)さはれ忠孝や、家系の継紹や、是等は果して日本国民の不易の若しくは先天的特質なりと言ふを得べきか、少なくとも英国民性を Positivistic といひ実際的といふほどの意味にて之れを日本国民の特質なりと言ひ得べきか。
— 綱島梁川 『国民性と文学』 青空文庫
かりに是等の疑ひを排斥する十分の根拠ありとするも、所謂忠孝、所謂任侠、所謂家系の継紹は、半は過去の理想もしくは特質にはあらざるか。
— 綱島梁川 『国民性と文学』 青空文庫
試みに思へ、所謂忠孝、所謂家系の継紹等の過去的理想は、到る処に新思潮と矛盾し衝突しつゝあるにあらずや。
— 綱島梁川 『国民性と文学』 青空文庫
日本の古典としての醇粋味は平安朝文学に漂っているので、私などは、谷崎君の作品のうちでも、その風格を伝えたものを一層愛好する訳だが、谷崎君が平安朝古典の継紹者だけに留っていたら、その作品は、無気力になる弊があったかも知れない。
— 跋 『武州公秘話』 青空文庫
同志の士その微衷を憐み継紹の人あらば、乃ち後来の種子未だ絶えず、自ら禾稼の有年に恥じざるなり。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
吾の祈念を籠る所は、同志の士|甲斐甲斐しく吾志を継紹して尊攘の大功を建てよかしなり。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫