齢十
としじゅう
名詞
標準
文例 · 用例
他人様の大切な娘を……妙齢十七八だって。
— 泉鏡花 『卵塔場の天女』 青空文庫
しかるに百詩が年齢十五の時の或る寒夜の事であった。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
其の後、日尊に取立てられた小倉の御子で、御齢十七歳なる方が、大和に挙兵されて居る。
— 菊池寛 『応仁の乱』 青空文庫
二 十内、齢十七歳、捨ててあった刀を証拠に森の城主――豊後国――久留島信濃守光通に敵討願いを軍右衛門が一子六歳になる清十郎と連署で願出た。
— 直木三十五 『相馬の仇討』 青空文庫
妙齢十八、九の美女である。
— 国枝史郎 『鵞湖仙人』 青空文庫
また諸官庁は元より、会社でもタイピストさえ年齢十七八歳、両親の家より通勤の者にかぎり採用が現実の有様であり、男の就職上の困難は、その困難が最も少い大臣の息子たちの新米勤人姿が、写真入りで新聞の読物となる世の中である。
— 宮本百合子 『私の感想』 青空文庫
ずっと歩いて行って見たら、空地に向った高いところに、満州国からの貴賓を迎えるため赤や緑で装飾された拡声機が据えつけてあって、そこから「年齢十六歳前後、住む込みで月給七円、住みこみで月給七円」と夕空に響いているのであった。
— 宮本百合子 『或る心持よい夕方』 青空文庫
子生るれば、父母力を合せてこれを教育し、年齢十歳余までは親の手許に置き、両親の威光と慈愛とにてよき方に導き、すでに学問の下地できれば学校に入れて師匠の教を受けしめ、一人前の人間に仕立ること、父母の役目なり、天に対しての奉公なり。
— 福沢諭吉 『中津留別の書』 青空文庫