舎紳
しゃしん
名詞
標準
文例 · 用例
高崎中学を終えてから、各地の医専の入学試験を受けている最中、リョウマチにかゝり、少青年期の大事な部分を実家で療養に暮すうち中学生上りともつかず田舎紳士ともつかない鵺の青年になったらしい弟は、せめて生活の業にもと近頃では鍼灸師の資格試験の準備中なのでありました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
比較的上品な嗜好をもった田舎紳士だったのです。
— 夏目漱石 『こころ』 青空文庫
」 田舎紳士は宿場へ着いた。
— 横光利一 『蠅』 青空文庫
」と田舎紳士は横からいった。
— 横光利一 『蠅』 青空文庫
十 馬車の中では、田舎紳士の饒舌が、早くも人々を五年以来の知己にした。
— 横光利一 『蠅』 青空文庫
農婦は田舎紳士の帯の鎖に眼をつけた。
— 横光利一 『蠅』 青空文庫
後ろの田舎紳士も泣いた。
— 岸田國士 『春秋座の「父帰る」』 青空文庫
然し父とは年齢の離れた三十前後の若者で、重なる遊蕩によつて独特の人品を具えた田舎紳士であつた。
— 坂口安吾 『狼園』 青空文庫