怪奇小説
かいきしょうせつ
名詞
標準
mystery novel
文例 · 用例
私はその男の三歳二歳一歳の思い出を叙述するのであるが、これは必ずしも怪奇小説でない。
— 太宰治 『玩具』 青空文庫
今までは架空の小説ばかり読んでいたのが、今度は、自分自身に怪奇小説の中に飛び込んで、名探偵式の活躍を演出しなければならぬ役廻りになって来た事を、ある必然的な運命の摂理ででもあるかのように繰り返し繰り返し考えた。
— 夢野久作 『鉄鎚』 青空文庫
肩の横っちょに頭を並べている怪奇小説。
— 夢野久作 『探偵小説の正体』 青空文庫
√(−1)を使う時、本格探偵小説の価値は0となるか、又は性質を変じてノンセンス、ユーマー、怪奇小説の類に堕するようである。
— 夢野久作 『探偵小説漫想』 青空文庫
あの怪奇小説の作家で、どんな風貌をしており、どんな生活をしているかと好奇心をもって会いにゆく人は、「案外平凡な人ですね」と言って大抵あてがはずれたような顔をして帰ってくる。
— 平林初之輔 『江戸川乱歩』 青空文庫
この本源的な、抵抗することのできない力は、人間の生まれつきもっている非道であって、それが、人間に、人殺しをさせたり、自殺をさせたり、刺客にさせたり、死刑執行人にさせたりするのである」 ポーが、その詩やいわゆる怪奇小説やで描き出そうとしたのは、この神秘的な力なのである。
— 平林初之輔 『ポウの本質』 青空文庫
ともかくもこれに因って、支那歴代の怪奇小説、いわゆる〈志怪の書〉がどんなものであるかということを御会得くだされば、こんにちの会合もまったく無意義でもなかろうかと存じます。
— 開会の辞 『中国怪奇小説集』 青空文庫
仮りに題して『支那怪奇小説集』という。
— 開会の辞 『中国怪奇小説集』 青空文庫