焼
やけ
名詞
標準
文例 · 用例
これを食物に譬えて云えば、諸種の材料を混和した調味と、刺身の如き焼肉の如き、材料その物の味いとの如きものである。
— 伊藤左千夫 『歌の潤い』 青空文庫
刺身と焼肉、それを予は決して嫌ではない。
— 伊藤左千夫 『歌の潤い』 青空文庫
けれども刺身と焼肉が何より美味いという人には、到底真の料理を語ることは出来ない如く、芸術の潤いを感取し得ないような人に詩趣を語ることは出来ないと思ってる。
— 伊藤左千夫 『歌の潤い』 青空文庫
つまらんことにもすぐ焼餅を焼くのは、女の癖さ。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
いくら私だってお増が根も底もない焼もちだ位は承知していますよ……」「実はお増も不憫な女よ。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
八百屋お七は家を焼いたらば、再度思う人に逢われることと工夫をしたのであるが、吾々二人は妻戸一枚を忍んで開けるほどの智慧も出なかった。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
最早それはいひツこなしとゝめるも云ふも一筋道横町の方に植木は多しこちへと招けば走りよるぬり下駄の音カラコロリ琴ひく盲女は今の世の朝顔か露のひぬまのあはれ/\粟の水飴めしませとゆるく甘くいふ隣にあつ焼の塩せんべいかたきをむねとしたるもをかし。
— 樋口一葉 『闇桜』 青空文庫
およそ「胸の煙は瓦焼く竈にまさる」のは「粋な小梅の名にも似ぬ」のである。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫