元禄袖
げんろくそで
名詞
標準
short and round sleeves of a kimono
文例 · 用例
そんな風流な姿態ではないの、私の袂はぶつきらぼうの元禄袖ですもの。
— 岡本かの子 『一平氏に』 青空文庫
村の娘達が、元禄袖の花衣裳をつけて、客の間をあつせんしてゐる様は、誰の心にも長閑な夢を誘ひ、真実、今の世にある想ひを忘れしむるに充分な光景であつた。
— 牧野信一 『夜の奇蹟』 青空文庫
そう答える私は元禄袖のどてら姿、従弟はその辺にあった膝掛けを洋服の上から羽織った恰好で、お茶を注ぎ、寝ようよ寝ようよと云いながらつい話が弾んで明方近くになってしまった。
— 宮本百合子 『未開の花』 青空文庫
―― わたしたち姉弟が、紺絣の筒袖に小倉の小さい袴をはいた男の児と、リボンをお下げの前髪に結んでメリンスの元禄袖の被布をきた少女で、誠之に通っていたころ、学校はどこもかしこも木造で、毎日数百の子供たちの麻裏草履でかけまわられる廊下も階段も、木目がけばだって埃っぽかった。
— 宮本百合子 『藤棚』 青空文庫
だが母はまた母の関心事があって、いつもそういう私の元禄袖の後姿だけは見て、座敷を出ればもう忘れて立ち働いたりそれなり外出したりしたのだろうと想像される。
— 宮本百合子 『行方不明の処女作』 青空文庫
日露戦争がすんだころ、東京で元禄模様、元禄袖などと一緒に改良服というものが大流行した。
— 宮本百合子 『菊人形』 青空文庫
久留米絣の元禄袖の着物に赤いモスリンの半幅帯を貝の口に結んだ跣足の娘の姿は、それなり上野から八時間ほど汽車にのせて北へ行った福島の田舎の祖母の黒光りのする台所へも現われた。
— 宮本百合子 『青春』 青空文庫
夏は袂を元禄袖にしているのもある。
— 宮本百合子 『働くために』 青空文庫
作例 · 標準
江戸時代の女性が着ていた元禄袖は、丸みを帯びた短い袖口が可愛らしい特徴だ。
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このアンティークの着物は元禄袖に仕立てられており、当時の流行を今に伝えている。
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元禄袖の着物を着て街を歩くと、レトロな雰囲気が周囲の目を引いた。
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