貝になる
かいになる
表現動詞-五段-ラ行
標準
to keep one's mouth shut
文例 · 用例
貝になると言ったし、全然説明してくれなかった、俺を捨てたわけもだ。
— The Mystery of the Four Fingers 『謎の四つ指』 青空文庫
小気味のよいほどしたたか夕餉を食った漁夫たちが、「親方さんお休み」と挨拶してぞろぞろ出て行ったあとには、水入らずの家族五人が、囲炉裏の火にまっかに顔を照らし合いながらさし向かいになる。
— 有島武郎 『生まれいずる悩み』 青空文庫
葉子は、この場合、なお居残ろうとする事務長を遠ざけて、木村とさし向かいになるのが得策だと思ったので、程もなくきまじめな顔つきに返って、枕の下を探って、そこに入れて置いた古藤の手紙を取り出して木村に渡しながら、「これをあなたに古藤さんから。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
あちらの角だから、遠く三四郎と真向かいになる。
— 夏目漱石 『三四郎』 青空文庫
細工は粒々、右門様の眼力のすごいところと、捕物さばきのあざやかなところをゆっくり見せてやるから、急がずについておいでよ」 軽く言い捨てながら、ふたたび舟に帰っていったと見えましたが、まもなく船頭に命じてこがせていったところは、なぞの白壁屋敷とはちょうど真向かいになる反対側の岸でした。
— 足のある幽霊 『右門捕物帖』 青空文庫
「――この――御戒名書いたところ――こういう風にはすっかいになるの?
— 宮本百合子 『墓』 青空文庫
荻谷文子、これが私の相棒で、事務机に初めて差しむかいになると、二人共笑ってしまった。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
そのあとは更に悪化して、僕は警察のごやっかいになるかもしれない。
— 海野十三 『海底都市』 青空文庫