気節
きせつ
名詞
標準
文例 · 用例
巍は遼州の人、気節を尚び、文章を能くす、材器偉ならずと雖も、性質実に惟美、母の蕭氏に事えて孝を以て称せられ、洪武十七年|旌表せらる。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
苟も気節を重んずるものは皆尊王に趨つた。
— 森鴎外 『津下四郎左衛門』 青空文庫
気節を重んじた人である。
— 森鴎外 『津下四郎左衛門』 青空文庫
――瓶に挿す草と花がしだいに変るうちに気節はようやく深い秋に入った。
— 夏目漱石 『思い出す事など』 青空文庫
讃むべきかな会津武士、この気節を以て而して斯の如し、深く人間を学ぶに堪えたり。
— 北村透谷 『客居偶録』 青空文庫
それにかれは峻峭な性質で、気節を以て自ら持してゐたから、領主の招きに応ずることもいさぎよしとしなかつたらしい痕跡がある。
— 嘉村礒多 『故郷に帰りゆくこころ』 青空文庫
菊の花盛りは十一月の初旬で空気が澄み一年中一番気持のよい気節で、人間同志親しみ合ふのも最も適してゐる、結婚などもこの月に多いやうである。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
唄の文句は明瞭とは聞き取れないが、狂女お艶から出てこの界隈では近ごろ誰でも承知の狂気節はお茶漬音頭、文政末年|都々逸坊仙歌が都々逸を作出すまでのその前身よしこの節の直流を受けて、摺竹の振り面白い江戸の遊びであった。
— お茶漬音頭 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫