悃
悃
名詞
標準
文例 · 用例
飯田氏|益に対しては、茶山は謝辞を反復して悃※を尽してゐる。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
そして院主をして肯て財を投じて此|稀有の功徳を成さしめたのは、實に師岡氏未亡人石が悃誠の致す所である。
— 森鴎外 『壽阿彌の手紙』 青空文庫
被支配の立場にあって悃願仕らねばならぬと云うのだ。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
読書界の人々が果してこれを歓迎して下さるか、あるいは嫌厭せられるか、将亦風馬牛に遇せらるるか、いわゆる知らぬは亭主ばかりでそれは私の暁とり得ん所だが、私は今この書を世に公にするからには成るべく一般に読んで頂きたいと悃願する。
— 牧野富太郎 『植物記』 青空文庫
殊に発行者北隆館は赤字の出ずるのを強いて我慢し、学問のためまた著者のために義侠的にその出版を快諾し敢行する勇気を示してくれていれば、切に御同情下されん事を悃願致します次第です。
— 第二部 混混録 『牧野富太郎自叙伝』 青空文庫
天|苟も吾が区々の悃誠を諒し給わば、幕吏必ず吾が説を是とせんと志を立てたれども、蚊虻山を負うの喩、終に事をなすこと能わず今日に至る。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
唐の段秀実、郭曦においては彼の如く誠悃、朱※においては彼の如くの激怒、然らば則ち英雄|自ら時措の宜しきあり。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
毎年の事ながら不意の大雪にて廿七日より廿九日まで駅中家毎の雪|掘にて混雑いたし、簷外急玉山を築戸外へもいでがたく悃り申候。
— 鈴木牧之編撰 『北越雪譜』 青空文庫