小春日
こはるび
名詞
標準
mild late autumn day (around November)
文例 · 用例
しかしただ一度ある小春日のわが家の門前で起った些細な出来事だけがはっきり印象に残っている。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
小春日和の暖かい日にはうとうと居眠りをした。
— 岡本かの子 『みちのく』 青空文庫
何となしこの小春日にふさわしい長閑なものの名である。
— 寺田寅彦 『初冬の日記から』 青空文庫
麦播きがすむと、彼等はこんどは、枯野を歩いて寺や庵をめぐり、小春日和の一日をそれで過すのをたのしみとしているのだ。
— 黒島傳治 『四季とその折々』 青空文庫
小春日和の日曜とて、青山の通りは人出多く、大空は澄み渡り、風は砂を立てぬほどに吹き、人々行楽に忙がしい時、不幸の男よ、自分は夢地を辿る心地で外を歩いた。
— 国木田独歩 『酒中日記』 青空文庫
然し大庭真蔵は慣れたもので、長靴を穿いて厚い外套を着て平気で通勤していたが、最初の日曜日は空青々と晴れ、日が煌々と輝やいて、そよ吹く風もなく、小春日和が又|立返ったようなので、真蔵とお清は留守居番、老母と細君は礼ちゃんとお徳を連て下町に買物に出掛けた。
— 国木田独歩 『竹の木戸』 青空文庫
平和な小春日がのどかに野を照らしていた。
— 寺田寅彦 『時事雑感』 青空文庫
警備の巡査、兵士、それから新聞社、保険会社、宗教団体等の慰問隊の自動車、それから、なんの目的とも知れず流れ込むいろいろの人の行きかいを、美しい小春日が照らし出して何かお祭りでもあるのかという気もするのであった。
— 寺田寅彦 『時事雑感』 青空文庫
作例 · 標準
穏やかな小春日に、公園で散歩を楽しんだ。
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暖かな小春日の光が、窓辺に差し込んでいる。
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まるで春のような小春日和の日は、どこか心が和む。
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