幻辞.com

墓参

ぼさん
名詞
1
標準
文例 · 用例
二三日|経って、ともかく、それとなく、お妙がお持たせの重箱を返しかたがた、土産ものを持って、主税が真砂町へ出向くと、あいにく、先生はお留守、令夫人は御墓参、お妙は学校のひけが遅かった。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
」 と勇ましく起直って、「父さんがね、主税さん、病気が治ったら東京へお帰んなさいッて、そうして、あの、……お墓参をしましょうね。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
毎夕|納涼台に集る輩は、喋々しく蝦蟇法師の噂をなして、何者にまれ乞食僧の昼間の住家を探り出だして、その来歴を発出さむ者には、賭物として金一円を抛たむと言いあえりき、一夕お通は例の如く野田山に墓参して、家に帰れば日は暮れつ。
泉鏡花 妖僧記 青空文庫
そして、今日も、夫婦のような顔をして、二人づれで、お稲さんの墓参りに来たんです――夫は、私がこうするのを、お稲さんの霊魂が乗りうつったんだと云って、無性に喜んでいるんです。
泉鏡花 陽炎座 青空文庫
殺した妹の墓の土もまだ乾かないのに、私と一所に、墓参りをして、御覧なさい、裁下ろしの洋服の襟に、乙女椿の花を挿して、お稲は、こういう娘だったと、平気で言います。
泉鏡花 陽炎座 青空文庫
…… 墓参のよしを聴いて爺さんが言ったのである。
泉鏡花 燈明之巻 青空文庫
――先祖の墓参りというと殊勝ですが、それなら、行きみちにすべき筈です。
泉鏡花 神鷺之巻 青空文庫
実は墓参詣の事だから、」 と云いかけて、だんだん火鉢を手許へ引いたのに心着いて、一膝下って向うへ圧して、「お前さん、煙草は?
泉鏡花 縁結び 青空文庫