掛け屋
かけや
名詞
標準
文例 · 用例
辻には燈籠門が建ち、軒々から大王|廟の参道まで、花燈籠の千燈にいろどられ、掛け屋台の芸づくしやら、龍神舞やら獅子行列やら、夜どおし、月の傾くまで、上下の男女、歓をつくすのが慣わしだった。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
何とかいう芝居で鋳掛屋の松という男が、両国橋の上から河上を流れる絃歌の声を聞いて翻然大悟しその場から盗賊に転業したという話があるくらいだから、昔から似よった考えはあったに相違ない。
— 寺田寅彦 『電車と風呂』 青空文庫
同じ鋳掛屋がもしも一風呂浴びてここを通りかかったのだったら、同じ絃歌の音は却って彼の唱歌を誘い出したかもしれない。
— 寺田寅彦 『電車と風呂』 青空文庫
」 何としても、これは画工さんのせいではない――桶屋、鋳掛屋でもしたろうか?
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
」 と鋳掛屋が私たちに話した。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
いきなり鋳掛屋が話したでは、ちと唐突に過ぎる。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
二 框の柱、天秤棒を立掛けて、鍋釜の鋳掛の荷が置いてある――亭主が担ぐか、場合に依ってはこうした徒の小宿でもするか、鋳掛屋の居るに不思議はない。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
……」 聞くと……真鍮台、またの名を銀流しの藤助と言う、金箔つきの鋳掛屋で、これが三味線の持ぬしであった。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫