狂い咲き
くるいざき
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
off-season flowering
文例 · 用例
すでに想念に浮ぶ厚手の花の形と薄手の花の形と、輪違いに紙の中での狂い咲き。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
」 矢代は庭の中の一点の賑やかさを誇っている、狂い咲きの躑躅の花に視線を移して云ったが、晩秋の冴えた日暮がますます腹の底から沁んで来た。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
その不自然さはパチンコの日本征服というような狂躁にみちた狂い咲きとなって現れたり、坊主でもないくせに出家遁世の志となって現れたり、突如としてサビや幽玄からフランケンシュタインの心境へ移行するというような、日本庶民の生活信条は尤もらしくもあるし不可解でもあるし、通算して諸事難解をきわめるのである。
— 秋田犬訪問記――秋田の巻―― 『安吾の新日本地理』 青空文庫
画家としての磯崎恭介の努力と、自分をすててそれを扶けた須美子の骨折りとは、恭介の生涯の終点がここにあって見れば、旧いものがその極限で狂い咲きさせている新しさと云われるものに到達するまでに、使いつくされた恭介の短い生命だったと云える。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
さむらいと百姓だけが、しっかと、この国の根になっておりさえすれば、何の木にも花の開落、折々の狂い咲きはある。
— 吉川英治 『梅里先生行状記』 青空文庫
彼女の眠っていた女奴隷の情火は、逆に、男を喘がせて男の精を喰べ尽さねば止まぬ淫婦の本然を狂い咲きに開かせてきたすがたである。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
淀君の生活は、彼女とは反対に、それから遽な爛熟を迎えた花のように咲けるだけ狂い咲きに咲いて、そして、元和元年の夏の陣に、大坂落城の炎に散った。
— 太閤夫人 『日本名婦伝』 青空文庫
作例 · 標準
小春日和の温かさに誘われて、季節外れの桜が狂い咲きしているのを見つけた。
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政治の世界でも、異端児による狂い咲きのような大逆転劇が起こることがある。
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真冬に狂い咲きした向日葵を見て、子供たちは不思議そうな顔で眺めていた。
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