内股に
うちまたに
副詞
標準
(walking) pigeon-toed
文例 · 用例
その高い襠で擦れた内股にひびが切れて、風呂に入るとこれにひどくしみて痛むのもつらかった。
— 寺田寅彦 『新年雑俎』 青空文庫
祈祷でも医薬でも、削り捨てても灸で焼き切ろうとしても、どうしても消えないと云う腫物に好奇心を動かしている八郎は、じっと眼を据えて其の内股に注意した。
— 田中貢太郎 『人面瘡物語』 青空文庫
……それからまた、内側の減った下駄にしても、なにも内股に歩くのは、こちらの奥さん一人きりというわけでもないだろう……わかったね。
— 大阪圭吉 『幽霊妻』 青空文庫
すると一匹の小鬼は老婆をうち眺めて、さもさもふしぎそうに、婆さんの内股にあるたいへん怖ろしい口はなんだかというと、老婆は、ああこれか、これはきかない小鬼でも食う口じゃといっておどかしました。
— 佐々木喜善 『東奥異聞』 青空文庫
爪先はこの通り稍外向きに開いていて、ちょっと見たところ西洋人のように思えるが、それは歩いている間だけで、このボーイの靴痕と向い合って立ち止まった処を見るとこの通り、ずっと爪先が近づいていて、生れ付き真直ぐか、内股に歩くように出来てる日本の女の足の特質を、不用意のうちに暴露している。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
× 私のアタマの中には、昼間みた※と、その丘子の内股に彫られたという蛾が、どっちともつかず入り混って、トテツもなく巨大な姿となったり、或は針の先きほどの点になったり、わんわん、わんわんと囁き廻っていた。
— ――肺病の唄―― 『※の囁き』 青空文庫
と、自らあざわらうように、 ――どうしたわけで、あんな出来そくないの、野郎のくせに、内股にあるいているような奴に惚れたかねえ――おかげで、いのちを取られかかった。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
看護婦がベッドの裾に廻り、掛蒲団を捲り、妻の左右の内股に太い注射針を刺す。
— 外村繁 『澪標』 青空文庫
作例 · 標準
例句