思い及ぶ
おもいおよぶ
動詞-五段-バ行動詞-自動詞
標準
to hit upon something
文例 · 用例
次に思い及ぶものは、だれもが昔からよく問題にする、水の波や流れやまたは風による砂泥の波形である。
— 寺田寅彦 『自然界の縞模様』 青空文庫
学問が進み視野が広がれば、自然と隣人を見る余裕も生まれ、世の為人の為に思い及ぶようになります。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
しかも、今日まで二人とも独身生活を続けまして、学術研究の一方に生涯を打ち込んでおりますところまで、そっくりそのまま、似通っているので御座いましたが……しかしその正木先生の頭脳の非凡さと、その資産の莫大さとの二つの点に到っては、トテモ私どもの思い及ぶところでは御座いませんでした。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
そのものの性質よりいえば、吾々の方のものは personal のもので、作物を見て、作った人に思い及ぶ、電車の軌道は誰が引いたかと考うる必要はないが、芸術家のものであるとき、誰が作ったということがじき問題になる。
— 夏目漱石 『おはなし』 青空文庫
そこの主婦も知り家も知って居る※子は大変に好いと思ったけれ共、お関達の承諾を受ける事は殆ど不可能な事だろうと云う事に思い及ぶと、どうしたものかと云う躊躇が起った。
— 宮本百合子 『お久美さんと其の周囲』 青空文庫
私は話に聞く彼の気性又は帰朝後一致されなかったすべての周囲の状態を思い浮べると、病院の飯は不美味いと云うのは極く極く表面的な理由であったろうと云う事に思い及ぶのである。
— 宮本百合子 『追憶』 青空文庫
凡ての物を滅して行く恐しい「時間」の力に思い及ぶ時、この哀れなる朱と金箔と漆の宮殿は、その命の今日か明日かと危ぶまれる美しい姫君のやつれきった面影にも等しいではないか。
— 永井荷風 『霊廟』 青空文庫
その時は意外であり、あわただしい場合であったので、その若衆武士の何者であるかに思い及ぶことができなくてただ何となく若衆武士に、見覚えがあるというように思いなされたばかりであった。
— 国枝史郎 『娘煙術師』 青空文庫
作例 · 標準
例句