粢
しとぎ
名詞
標準
文例 · 用例
餅・粢・握り飯・餡流し飯・小豆米、色々と村の供物の伝承は、分れて行つた。
— 祭りの発生 その一 『ほうとする話』 青空文庫
かうした神を祀る処は歳棚で、歳棚の供物には、鏡餅・粢・握り飯等があるが、皆魂の象徴であつたのだ。
— 折口信夫 『鬼の話』 青空文庫
鏡餅・水・粢・醴・握り飯など、様々の供物を捧げる根原は、こゝにある。
— 折口信夫 『神道に現れた民族論理』 青空文庫
門神柱、或は男木などゝと言はれる、栗・楢などの柱が二本立てられ、これに注連をはり、その下に松が立てられるので、その松の枝には、やすと言ふ、藁で作つた、つとを半分にした様なものが掛けられ、その中には、餅・粢などが入れられるのです。
— 折口信夫 『門松のはなし』 青空文庫
(白餅というのは神に供える粢のことで、生の粉を水でかためただけのものである。
— 柳田国男 『山の人生』 青空文庫
かしきのうごく、白き粢の物をきこしめせとてさゝげ奉る。
— 柳田国男 『山の人生』 青空文庫
故に一名を山小屋餅、江戸近くの山方では、古風のままに粢餅と呼んでいた。
— 柳田国男 『山の人生』 青空文庫
「粢」もしくは「※」の字を宛てたシトギという古語は、明らかに粉製のものの名であって、これを今日|謂うところの餅と区別するにはちょうど似つかわしく、何故|是が不用に帰したかを恠しむばかりであるが、元来この語の成立ちには一つの約束があり、一方にはまた餅の製し方に、かなり著しい古今の変遷があったのである。
— 柳田国男 『木綿以前の事』 青空文庫