誘降
ゆうこう
名詞
標準
文例 · 用例
「岡崎の大賀一味が裏切りの策も齟齬し、また、長篠の城内へ、信長の使いと偽って、誘降の矢文を射たが、それもまず失敗のかたちに終った。
— 第五分冊 『新書太閤記』 青空文庫
幕府崩壊のあとの、有象無象の策動やら、浮動分子の誘降やら、探りやら抑えやら、いろいろな裏面症状にたいして、この一毒をもって諸※の毒素を制して来たものである。
— 第五分冊 『新書太閤記』 青空文庫
高山右近の誘降によるものであった。
— 第五分冊 『新書太閤記』 青空文庫
午まえに、あらかじめ誘降状を送っておいた山岡美作守の兄弟はその使者を斬り、城を自爆し、瀬田大橋にも火を放って、家中とともに甲賀の山中へ遁走していた。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫
そして人的には美濃の諸侍を誘降し、六角家の旧臣や京極家の一族、また、若狭の武田義統などを加えて、それぞれ適所に用い、ひたすら兵力の増強にあせっていた。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫
この一族が、節義を立てて、当初から光秀の誘降をしりぞけ、断乎として、反明智を守り通したことは、筒井順慶などにくらべると、大いに偉としなければならない。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫
たとえば、長浜の柴田勝豊を誘降したのもその一手であり、岐阜攻略も急速な先手だった。
— 第九分冊 『新書太閤記』 青空文庫
当時の、織田幕将のひとり柴田権六勝家が、江州長光寺の城に拠って、佐々木|承禎の強兵八千の包囲猛攻をうけ、ついにその水の手を断たれても、なお、(――水は銅盤にたたえて、庭上に捨つるほどあり) の態を、誘降の敵使に示し、敵使のどぎもを抜いて追い返した――あの若き権六勝家の気概や、いま何処にある?
— 第九分冊 『新書太閤記』 青空文庫