雁鴨
がんかも
名詞
標準
文例 · 用例
――若干金か、旅費を出して、東京から私を呼ぶったって……この土地の人は、土地流の、土地能の、土地節の、土地謡の方が大した自慢でね、時々九段や、猿楽町……震災で焼けたけれど、本舞台へ来て見物したって、ふん、雁鴨の不忍池に、何が帆を掛けてじゃい、こっちは鯨の泳ぐ大潟の万石船じゃい――何のッて言う口です。
— 泉鏡花 『卵塔場の天女』 青空文庫
海鳥即ち雁鴨鵞水鶏の如きは陸島に比して消化悪し。
— 春の巻 『食道楽』 青空文庫
主人は絵の好い悪いなんか分りませんけれど、親戚の画家から戴いたばかりでしたから、箱書を覚えていて、『これは雁鴨青籠詰めの図ですよ』と申しました」「籠詰めの鴨と申しますと、年末の御贈答に使うあれでございますか?
— 佐々木邦 『求婚三銃士』 青空文庫
その医学士の方は雁鴨と仰有った後が巧く続きません。
— 佐々木邦 『求婚三銃士』 青空文庫
雁鴨青籠詰めの図と主人が又申しました。
— 佐々木邦 『求婚三銃士』 青空文庫
これが読めて」 と大谷夫人は台所のメモに雁鴨青籠詰めの図と書いて仮名まで振ったのを差しつけた。
— 佐々木邦 『求婚三銃士』 青空文庫
君は大谷夫人から聞き込んでいるに相違ない」「地震の話丈けだよ」「それは僕も丸尾夫人から聞いた」「もう一つ雁鴨青籠詰めってんだ」「何?
— 佐々木邦 『求婚三銃士』 青空文庫
」「雁鴨青籠詰めの図。
— 佐々木邦 『求婚三銃士』 青空文庫