蜘蛛の子を散らす
くものこをちらす
表現動詞-五段-サ行
標準
to scatter in all directions (like baby spiders)
文例 · 用例
散歩の人たちは、蜘蛛の子を散らすように、ぱあっと飛び散り、どこへどう消え失せたのか、お化けみたい、たったいままで、あんなにたくさん人がいたのに、須臾にして、巷は閑散、新宿の舗道には、雨あしだけが白くしぶいて居りました。
— 太宰治 『愛と美について』 青空文庫
と、猿の間に非常な混乱が起って、蜘蛛の子を散らすように八方へ逃げてしまった。
— 田中貢太郎 『忘恩』 青空文庫
「こりゃ、いかん」「此のままにしておかれない」「負けたら、大変だ」「山の者を皆呼んで来い」 小舎の中の者は蜘蛛の子を散らすように外へ出た。
— 田中貢太郎 『死んでいた狒狒』 青空文庫
」と叫ぶや、てんでに蜘蛛の子を散らすやうに飛び散つてしまつた。
— 牧野信一 『驚いた話』 青空文庫
ここまで付いて来た農兵隊は、蜘蛛の子を散らすように逃亡した。
— 菊池寛 『乱世』 青空文庫
此一声で、蜘蛛の子を散らす如く、小使部屋は見る間に寂寞としてしまつたのであつた。
— 尾崎放哉 『俺の記』 青空文庫
昔戦国の時、駿河の今川義元、数万の兵を率いて織田信長を攻めんとせしとき、信長の策にて桶狭間に伏勢を設け、今川の本陣に迫りて義元の首を取りしかば、駿河の軍勢は蜘蛛の子を散らすがごとく、戦いもせずして逃げ走り、当時名高き駿河の今川政府も一朝に亡びてその痕なし。
— 福沢諭吉 『学問のすすめ』 青空文庫
でも俄然「わーッ」という声が、門口に群れている藤兵衛の乾児――捕吏たちの間から湧き起こり、つづいて蜘蛛の子を散らすように、四方へ逃げ出したという意外な出来事が、惹起されたではありませんか。
— 国枝史郎 『犬神娘』 青空文庫
作例 · 標準
警官が現れると、不良たちは蜘蛛の子を散らすように逃げ去った。
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突然の爆発音に、人々は蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。
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先生が教室に入ると、騒いでいた生徒たちは蜘蛛の子を散らすように席に着いた。
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