鳥羽絵
とばえ
名詞
標準
文例 · 用例
いや、こういうことをお話します、私は鳥羽絵に肖ているかも知れない。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
あるいはむしろ漫画家のかいた鳥羽絵がいちばん有効かもしれない。
— 寺田寅彦 『自画像』 青空文庫
兼吉は綽号を鳥羽絵小僧と云った。
— 森鴎外 『細木香以』 青空文庫
椿岳の画は大津絵でも鳥羽絵でもない、蕪村でも大雅でもない。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
我は裾を※げあへず停車場まで駈けつけしは宛然として一幅の鳥羽絵、此旅竟に膝栗毛の極意を以て終れり。
— 正岡子規 『かけはしの記』 青空文庫
泥濘をとび越えて走って行く御免安兵衛の姿は、鳥羽絵の奴のような恰好に、両側の家をもれる灯のなかにおどったり消えたりして、見るみるうちに小さくなる。
— 林不忘 『つづれ烏羽玉』 青空文庫
これがまた、天性の美音で「蝋燭で御座いかな」と踊るような身ぶりをして売って歩いたが、馬喰町の夜店が寂れると同時に、鳥羽絵の升落しの風をして、大きな拵らえ物の鼠を持って、好く往来で芸をして銭を貰っていたのを覚えている。
— 淡島寒月 『梵雲庵漫録』 青空文庫
」 細い、爽やかな少年の声は道場の板の間を矢の如く走ると見れば憐れむべし、大兵の男は板の間も砕くる響きを立ててそこに尻餅をついて、鳥羽絵にあるような恰好をして見せたので、並み居る連中は吹き出しそうなのを、主座の方に気兼ねをしてやっとの我慢です。
— 甲源一刀流の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
ウィキペディア
鳥羽絵(とばえ)とは、江戸時代から明治時代にかけて描かれた浮世絵の様式のひとつ。
出典: 鳥羽絵 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0