捻上
捻上
名詞
標準
文例 · 用例
真うつむけに背ののめった手が腕のつけもとまで、露呈に白く捻上げられて、半身の光沢のある真綿をただ、ふっくりと踵まで畳に裂いて、二条引伸ばしたようにされている。
— 泉鏡花 『鷭狩』 青空文庫
不取敢その※を捻上げると、パッと火光が發して、暗に慣れた眼の眩しさ。
— 石川啄木 『病院の窓』 青空文庫
不取敢その心を捻上げると、パツと火光が発して、暗に慣れた眼の眩しさ。
— 石川啄木 『病院の窓』 青空文庫
浅田はとう/\お篠の腕を捻上げて、グン/\引立てた。
— 甲賀三郎 『支倉事件』 青空文庫
短かい心は今鶴子さんが捻る齒車で少し捻上げられて底を離れる。
— 高濱虚子 『俳諧師』 青空文庫
捻上て友待顔や雁の首 諷竹「友待顔」という言葉から考えると、この雁は一羽のように見える。
— 柴田宵曲 『古句を観る』 青空文庫
首を捻上げるようにして友を待つという以上、これは飛んでいる雁ではない。
— 柴田宵曲 『古句を観る』 青空文庫
俳諧には往々雁の姿を捉えたものがあるが、それにしても捻上げた雁の首などは、異色あるものたるを失わぬ。
— 柴田宵曲 『古句を観る』 青空文庫