薫ずる
くんずる
動詞-ずる変動詞-自動詞動詞-他動詞
標準
to be fragrant
文例 · 用例
そんな時は、寝白粉の香も薫る、それはた異香|薫ずるがごとく、患者は御来迎、と称えて随喜渇仰。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
時経ぬ唇は『楽欲』の渇に焦れ、心の臓喘げば、紅火『煩悩』の血彩薫ずる眩暈よ。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
南風の薫ずるやもって我が民の慍を解くべし。
— 中島敦 『弟子』 青空文庫
ついでまた朋友親戚等より、某国産の銘葉を得て、わずかに一、二管を試みたる後には、以前のものはこれを吸うべからざるのみならず、かたわらにこれを薫ずる者あれば、その臭気を嗅ぐにも堪えず。
— 福沢諭吉 『教育の目的』 青空文庫
然り而してその家の私徳なるものは、親子・兄弟姉妹、団欒として相親しみ、父母は慈愛厚くして子は孝心深く、兄弟姉妹相助けて以て父母の心身の労を軽くする等の箇条にして、能くこの私徳を発達せしむるその原因は、家族の起源たる夫婦の間に薫ずる親愛恭敬の美にあらざるはなし。
— 福沢諭吉 『日本男子論』 青空文庫
海ぞわが墓、ここにして何かなげかむ、 死の盞戀の實したたり薫ずるをや。
— 蒲原有明 『獨絃哀歌』 青空文庫
ここの岸辺には緑の蔭ふかく、哀笛調高し、幽草の香薫ずる真夜中忽ちに華やかなる曙の光を瞻るが如きここちす。
— 蒲原有明 『『行く春』を読む』 青空文庫
」といふが如き、幽微なる感情のかげをたどりて、ほのかに神秘のにほひの薫ずるなど、かゝるゆかしき思想の、今にしてわが抒情詩を化育せば、その生ひさきの美しかるべきは期して俟つべきなり。
— 蒲原有明 『抒情詩に就て』 青空文庫
作例 · 標準
初夏の新緑が、爽やかな香りを薫じている。
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彼女の書く文章からは、温かい人柄が薫じられた。
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