物外
ぶつがい
名詞
標準
transcendent world
文例 · 用例
さらに尚一つの例を言えば、西行は自然詩人の典型であり、専ら自然の風物外景のみを歌っていたにかかわらず、今に於ても昔に於ても、彼の歌風は主観主義の高調と考えられている。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
内慾日に熾んにして、外物外境を追隨するに至るのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
心を物外に抽かんとするは未だし、物外、物内、何すれぞ悟達の別を画かむ。
— 北村透谷 『山庵雑記』 青空文庫
軽々しくも夙少くして政海の知己を得つ、交りを当年の健児に結びて、欝勃沈憂のあまり月を弄し、花を折り、遂には書を抛げ筆を投じて、一二の同盟と共に世塵を避けて、一切物外の人とならんと企てき。
— 北村透谷 『三日幻境』 青空文庫
内慾が日々に壮んになって、外物外境を追随するようになるのである。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
理想に囚はれず実際に役せられず、超然として心を物外に居きながら敢然として身を物内に投じて活殺自在の働きを為し得る真人間は存外少ない、否殆どないが、僕の見た男は則ち其人たるに庶幾い、男は敢て他人を模倣しない、又他人の模倣を許さぬ、後藤新平は頂天立地一個の後藤新平である。
— 東海道線 『旅日記』 青空文庫
さうして、別に厭な顔もせず、一口の不平も零さず、不規則に酒を飲んだり、物を食つたり、女を相手にしたり、してゐながら、何時見ても疲れた態もなく、噪ぐ気色もなく、物外に平然として、年々肥満してくる技倆に敬服してゐる。
— 夏目漱石 『それから』 青空文庫
これ、我を物外に解放する時であつて、心靈その物の生命がこの時急流となる。
— 岩野泡鳴 『神秘的半獸主義』 青空文庫
作例 · 標準
その政治家は、国民に向けて力強いメッセージを打った。
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