押し花
おしばな
名詞
標準
pressed flower
文例 · 用例
万※一パサパサでしたら悪いと気がかりですが、あけては僅の興も失われてしまいますし、こうしてみるとまるで押し花をお送り申すようですね。
— 宮本百合子 『日記・書簡』 青空文庫
このまま消えてなくなりたい今の心に、じっと色々な思いにむせている事がたまらなくなって、私は厭なコロロホルムの匂いを押し花のように鼻におし当てていた。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
此まゝ消えてなくなりたい今の心に、じっと色々な思いにむせている事がたまらなくなって、私は厭なコロロホルムの匂いを押し花のように鼻におし当てた。
— 林芙美子 『放浪記(初出)』 青空文庫
いまだ夢多くして、異國の文學にのみ心を奪はれて居つたその頃の私に、或日この古い押し花のにほひのするやうな奧ゆかしい日記の話をしてくだすつたのは松村みね子さんであつた。
— 堀辰雄 『姨捨記』 青空文庫
五六年もつづいた小諸期のものならば長文の書簡がいくらでもある、その中には淺間の裾野で摘み取つて押し花にしたすずらんなどが、まださはやかに疊みこまれて殘つてゐたりするけれども、大久保時代のものとては、今云つたとほり短信より外に何もない。
— 蒲原有明 『緑蔭叢書創刊期』 青空文庫
そしたら、押し花にして送ってあげましょう。
— ――近代説話―― 『白藤』 青空文庫
医局の方につとめている若くない看護婦で、紙にはった押し花を売りに来るひとができた。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
その内気な小皺の多い看護婦のこしらえている押し花は、よくある植物標本のようなものではなくて、青色やクリーム色の台紙へ、その紙の色にふさわしい配合で三四種類のロシアの草や野の花をあしらったものだった。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
作例 · 標準
例句
ウィキペディア
自然の花や葉等を押して、平面状に乾燥させた素材を押し花(おしばな)と呼ぶ。小型作品では栞、クリスマス・カード、絵はがき等、大型作品ではウェディングブーケ等がある。植物学では古くからこれが正式な標本作製の方法とされた。それについては押し葉標本を参照のこと。
出典: 押し花 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0