縋り付く
すがりつく
動詞
標準
文例 · 用例
」 雪枝を振り切って二三歩、尚も縋り付くのを足蹴にし、 老人土間へ飛び下りて、 雪枝を振り返り、T「此村大吉と 刺し違える!
— 山中貞雄 『中村仲蔵』 青空文庫
(娘、阿難に縋り付く。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
人間の声とも畜類の呻きとも、又は草木の叫びとも、何ともつかぬ、冷酷な、それでなほ偏に縋り付くやうな、さうかと思ふと又心から人を見くびりせせら笑ひ影の影から操かし瞞らかすやうな、一度聴いたら逃れる事も忘れる事も出来ない、何かの深い執念と怪しい魔力を秘めた声音である。
— 北原白秋 『桐の花』 青空文庫
太吉 (父に縋り付く。
— 岡本綺堂 『影』 青空文庫
」 信一郎は縋り付くやうに、訊いた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
其処に出迎へてゐる、多数の召使の前に、ヌツとつツ立つてゐる若者が、急に勝平に縋り付くやうにして云つた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
普通の処女がどんなに嫌ひ抜いてゐても、結婚してしまへば、男の腕に縋り付くやうに、彼女も一旦その肉体を征服してしまへば、余りに脆き一個の女性であるかも知れない。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
」 彼女は、名ばかりの夫の胸に、縋り付くやうにして叫んだ。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫