色糸
いろいと
名詞
標準
colored thread
文例 · 用例
あくる朝、二人がふっと眼を覚しますと、枕元に、一郎さんの方のには真白な大きなごむ鞠が、たえ子さんの方にはそれより少し小さくて、絹の色糸でかがったきれいなきれいな鞠が一つずつ置かれてありました。
— 岡本かの子 『ひばりの子』 青空文庫
一歩とまって、二階か、それとも出窓の内か、と熟と視めて、こう、仰いだ清葉の目に、色糸を颯と投げたか、とはらりと映って、稲妻のごとく瞳を射つつ沈んで輝く光があった。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
信者の寄進したものと云つても、押絵細工の額面か、鼻や手足の欠けた人形か、絹の色糸がかがつてはあるが何の値もない手毯か、そんなものより外は、一つだつて金目の籠つた品物のないのは、彼がふだんようく知つて居る所である。
— 平出修 『夜烏』 青空文庫
そして良寛さんは、その毬の形や、色糸でかがつた花模様のあんばいが、自分でほれぼれするほど、よく出来たつもりなので、早く子供達と一緒になつて、その新調の美しい手毬を、ついて見たくてたまらないのであつた。
— 新美南吉 『良寛物語 手毬と鉢の子』 青空文庫
アイヌの郷土細工の糸巻から、弟の着物と似合ひの色糸を見付けて、針の孔へ通した。
— 岡本かの子 『過去世』 青空文庫
例えば天上の星のように、瑠璃を点ずる露草や、金銀の色糸の刺繍のような藪蔓草の花をどうして薔薇や紫陽花と誰が区別をつけたろう。
— 岡本かの子 『かの女の朝』 青空文庫
オロチョン人の手製に成った馴鹿の鞣の鞄や、財布――それは太い色糸で不細工に稚拙に装飾してあった――白樺の皮鍋、アイヌの厚司模様のついた菅の手提げ、それに玩具の橇や独木舟などを彼らはてんでに買い込んで来た。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
色がいいから紅茸などと、二房一組――色糸の手鞠さえ随分糸の乱れたのに、就中、蒼然と古色を帯びて、しかも精巧目を驚かすのがあって、――中に、可愛い娘の掌ほどの甜瓜が、一顆。
— 泉鏡花 『河伯令嬢』 青空文庫
作例 · 標準
刺繍をするために、たくさんの色糸を準備した。
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このセーターは、何種類もの色糸が複雑に編み込まれている。
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「どの色糸を使おうかな?迷っちゃう。」と彼女は楽しそうに言った。
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