濡れ色
ぬれいろ
名詞
標準
color of something wet
文例 · 用例
すべてのものは濡れ色をしていた。
— 岡本かの子 『桃のある風景』 青空文庫
その一浮きは同時にうたた寝の夢の中にも通い、濡れ色の白鳥となって翼に乗せて過ぎる。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
部屋の中の家具に塗ってあるニスが濡れ色になって来て、銀色の金具は冷たく曇った。
— 岡本かの子 『巴里祭』 青空文庫
ふっくりしていて、幼くてしかも濡れ色に燃えている。
— 岡本かの子 『唇草』 青空文庫
皆すずし、石の、濡れ色。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
」 黒い髪の陰に濡れ色をした大きい目を見ながら、庸三は多分隔日くらいにガアゼを取り替えに来て、ずうと子供の時から知ってでもいた人のように、何かと甘えた口の利き方をする葉子に、揶揄い半分応酬しているであろうK――博士のことが心に浮かんだ。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
が、人音のないのを見定めると、これだけは真新しい酒筵に鮮かな濡れ色を見せた儘、そつと台所へ上つて来た。
— 芥川龍之介 『お富の貞操』 青空文庫
そして、黒塗に映えた鮪の鮮やかな濡れ色から視線が離れず、テーブルに凭れて初めて、彼はいつも一番舌の上に乗せたかったのは、この色だったと思った。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
作例 · 標準
雨上がりのアスファルトは、濡れ色に光っていた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼女の黒髪は、シャワーの後で濡れ色を帯びて、より一層美しく見えた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
絵の具を塗ったばかりのキャンバスは、まだ濡れ色が濃く残っている。
幻辭AI · gemini-2.5-flash