麻紐
あさひも
名詞
標準
hemp cord
文例 · 用例
見学団は停車場から一露里の道中でうっすり埃をかぶった大よそゆきのエナメル靴の上から、草鞋のようなカバーを麻紐でくるぶしにくくりつけ、静かに力づよく押しあいながら、エカテリナ二世宮殿の毛氈の上を歩いた。
— 宮本百合子 『赤い貨車』 青空文庫
それから、天井と鎧の綿貫とを結んでいる二条の麻紐を切り、死体を鎧から取り外しに掛ると、続いて異様なものが現われた。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
」と、最初皺嗄声の男と話し合つてゐた中央の男が、麻紐で腰へ下げてある竹の箆で餅のやうにへばり着いてゐる鍬の土を払ひ落しながら、幾らか気になると云つたやうに訊ねた。
— 相馬泰三 『新らしき祖先』 青空文庫
彼の歩いていく後から見ると、いつの間にか麻紐で輪をこしらえて、かくし持っている。
— 海野十三 『火薬船』 青空文庫
特別手当だって、いくらくれるのか知らないが、はて、あの事務長め、いつからこんなに気がきくようになったか」 と、ひょいと手を出すところを、丸本がまっていましたとばかり、麻紐の輪をかけてしまった。
— 海野十三 『火薬船』 青空文庫
はやく、その麻紐を、手元へ引ぱれ」 そうだ、麻紐の一端が、脱船水夫の竹見の片手を、しっかりと捉えているのだ。
— 海野十三 『火薬船』 青空文庫
」 すさまじく憤怒の色をあらわし、なかなか芝居に骨がおれる丸本は、竹見の手首を縛った麻紐を、ぐっと手元へ二度三度|手繰った。
— 海野十三 『火薬船』 青空文庫
」 ハルクが、たくましい腕をのばして、横合から麻紐をぐっと引いた。
— 海野十三 『火薬船』 青空文庫
作例 · 標準
麻紐の例文