漠
ばく
形容詞-たる副詞-と頻度ランク #44688 · 青空 286 例
標準
vague
文例 · 用例
扨、現代が芸術にとつて、好都合な時代でないといふことは、漠然と乍ら、既に誰人の胸にも抱懐されてゐる所である。
— 中原中也 『詩と現代』 青空文庫
ずつと前から、私がこの人に對して抱いてゐた、或る理由のない漠然たる愛慕の感は、實に彼の人物が有するこの本質點に存してゐたのだ。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
けれども私の信ずる所によれば、彼の自殺における「漠然たる不安」の一つは、近く來らんとする彼自身の心境的革命にまで、名状しがたき不安の困憊を感じたのである。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
無いといふ者があるとすれば、それは無いと感ずるのではなく、無いと感ずると、余りに漠然知覚するので、無いといふ表現を採るのである。
— 中原中也 『我が詩観』 青空文庫
茲では只、茫漠たる焼野に建物が建つたためには、人知れぬ努力があつたのだし、ジイドのあの反省的で堅忍な調子を想起され度、芸術の容易でない時代に生れ、その時代を生きたのであることを云へばよいのである。
— 中原中也 『アンドレ・ジイド管見』 青空文庫
詩の各句各節はまことに興味深いそれを聯結する力は、漠然たる類型如きものである。
— 中原中也 『ヂェラルド・ド・ネルヴァル』 青空文庫
火に充ちし手のナポリの聖女、心菫に泣ける薔薇、聖ギヂルが花、汝は見しや天の砂漠に汝が十字架?
— 中原中也 『ヂェラルド・ド・ネルヴァル』 青空文庫
無論現実的の憂愁ではなく、青空に漂う雲のような、または何かの旅愁のような、遠い眺望への視野を持った、心の茫漠とした愁である。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
作例 · 標準
彼の話はいつも漠としていて、具体性に欠ける。
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将来に対する漠とした不安を感じている。
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漠とした記憶の断片が、頭の中に残っている。
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標準
vast
作例 · 標準
目の前には漠たる砂漠が広がっていた。
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漠たる宇宙の広さに、人間はただただ驚くばかりだ。
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漠たる大海原を航海するのは、並大抵のことではない。
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