権妻
ごんさい
名詞
標準
mistress
文例 · 用例
当時の成上りの田舎侍どもが郷里の糟糠の妻を忘れた新らしい婢妾は権妻と称されて紳士の一資格となり、権妻を度々取換えれば取換えるほど人に羨まれもしたし自らも誇りとした。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
その官員さんの囲いもの――そのころは権妻という詞が流行っておりました。
— 岡本綺堂 『青蛙堂鬼談』 青空文庫
権妻でもあるのか」「いいえ、そんなことは、ございません」「それなら、何の差し支えもないわけではないか」「ちと、思う子細がございまして……」「世話はするが、婚礼はしないというのか」「はあ」 伊織は、少し呆れて、新一郎の顔をまじまじと見ていたが、「貴公も少し変人だな。
— 菊池寛 『仇討禁止令』 青空文庫
婦人の自主的なこれらの動きは、一八七二年の人身売買禁止法、男子に等しい義務教育令の制定や、福沢諭吉の一夫一婦論、廃娼論とならんで、森有礼が『明六雑誌』に「妻妾論」を書いて当時のいわゆる「権妻」の風習に反対したことにも通じている。
— 宮本百合子 『婦人作家』 青空文庫
よい衆の旦那、御内儀、権妻――いき好みの、琴はどうも野暮くさいといった人が、これはいいと集まった。
— 長谷川時雨 『神田附木店』 青空文庫
佐兵衛さんは旦那で、勝川お蝶は権妻上り、関取××は出入りの角力、そして佐兵衛さんはさしもの大資産を摺ってしまってもお蝶さんと離れず、角力は御贔負さきがペシャンコになってしまっても捨てず、だんだん微禄はしたが至極平和にくらした。
— 長谷川時雨 『勝川花菊の一生』 青空文庫
「文壇女性見立」女教師鴎外、芸妓紅葉、女生徒|漣、女壮士|正太夫、権妻美妙、女役者|水蔭、比丘尼露伴、後室逍遥、踊の師匠眉山、町家の女房柳浪。
— 長谷川時雨 『田沢稲船』 青空文庫
権妻を置きたい時には昔風を持ちだすし。
— 三宅花圃 『藪の鶯』 青空文庫
作例 · 標準
彼は、正妻とは別に権妻を囲っていたと噂されています。
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その貴族は、多くの権妻を持っていたと言われています。
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権妻という立場は、歴史的に不安定なものでした。
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