豊楽
ぶらく
名詞
標準
文例 · 用例
だが、その倶楽部にいた艇長は、すでに死んでいる……ああやはり、君は自分勝手で小説を作ったり、我を忘れて、豊楽な気分に陶酔しているんだ。
— 小栗虫太郎 『潜航艇「鷹の城」』 青空文庫
二正月十七日の射礼に、豊楽殿の庭上、射手を呼び出す人の控へる座の南一丈の処に、其日、夜の引き明けから樹てられる二種の立て物がある。
— 折口信夫 『幣束から旗さし物へ』 青空文庫
何でも豊楽院の古狐は、女に化けると云ふ事だが、きつとあの狐に化かされたのは、こんな気がするのに違ひない。
— 芥川龍之介 『好色』 青空文庫
たとへば、ある神に属する神楽は、応天門――勿論朱雀門を過ぎて――豊楽院の後房なる清暑堂に入り来つたとも考へられる。
— ――序説として―― 『唱導文学』 青空文庫
これは恐らく大嘗祭に接続して、豊楽殿の後房、即、清暑堂で行はれた御遊が、大嘗祭の意味に於て毎年繰り返される新嘗祭にも行はれたといふところから、毎年行はれる御神楽となつたことは、まづ間違ひないことだと思ひます。
— 折口信夫 『神楽(その二)』 青空文庫
其にも順序があつて、最初に豊楽殿の清暑堂に行はれたのが、後、内侍所にも行はれることになつたらしい。
— 折口信夫 『神楽記』 青空文庫
これは藤子というので、後柏原天皇の後宮に召され、後奈良天皇および尼宮大聖寺殿の御生母であって、准三后、豊楽門院というのがすなわちそれだ。
— 原勝郎 『東山時代における一縉紳の生活』 青空文庫
人民豊楽、礼義|敦く行はると。
— 喜田貞吉 『国号の由来』 青空文庫