険しい表情
けわしいひょうじょう
表現名詞
標準
stern expression
文例 · 用例
「ありがとう」雨の音で消されてしまうくらいの小さな声で言って、娘は飛びつくように、レインコートにくるまってしまうと、ほっとしたようだったが、しかし、なお恐怖の去らぬらしい険しい表情を、眉に見せて、「…………」 小沢にすがりついて、ガタガタ顫えていた。
— 織田作之助 『夜光虫』 青空文庫
が、新蔵はそう聞いた所で、泰さんの云う事には得心出来ても、お敏の安否を気使う心に変りのある筈はありませんから、まだ険しい表情を眉の間に残したまま、「それにしても君、お敏の体に間違いのあるような事はないだろうね。
— 芥川龍之介 『妖婆』 青空文庫
「お兄様――二人に、もしものことが、ございましては」 小太郎は、深雪へ、振向いて「わしに、力を貸せ、と申すのか」「はい」 と、答えて「悪うござりますか」「悪い」 深雪の眼に、険しい表情が閃いた。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
騒々しい険しい表情の中国は、それでは本物でないというのですか。
— 豊島与志雄 『秦の憂愁』 青空文庫
溢れる言葉を切り出したいために、眼つきが鋭く張りつてゐたが、馬耳の言葉が終らうとしないので、険しい表情を、視線を、持ちこたへることに苦悶してゐたのである。
— 坂口安吾 『麓』 青空文庫
早速悔みに来なきゃならないと思いながら、御用繁多で遅くなって、済まなかったよ」「あ、銭形の親分さん」 女の険しい表情が崩れると、柔かい悲しみがムラムラと湧いて、激しい嗚咽が喉をさいなみました。
— 怪盗系図 『銭形平次捕物控』 青空文庫
読むにつれて、次第に陰気な、険しい表情が眉宇の間に漲って来る)やす子 (それに心付き、心配そうに小声で訊く)どうなすったの?
— 宮本百合子 『宵(一幕)』 青空文庫
(花田と逢った時、高城が花田を射つかも知れない) 彼はふと険しい表情で高城の顔を振り返った。
— 梅崎春生 『日の果て』 青空文庫
作例 · 標準
彼の険しい表情から、事態の深刻さがうかがえた。
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母親は子供の反抗的な態度に、険しい表情を見せた。
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険しい表情で画面を見つめるプログラマーたち。
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