隠居仕事
いんきょしごと
名詞
標準
post-retirement job
文例 · 用例
いまさらわしが隠居仕事で候のと言って、腰弁当で会社にせよ役所にせよ病院の会計にせよ、五円十円とかせいでみてどうする、わしは長年のお務めを終えて、やれやれ御苦労であったと恩給をいただく身分になったのだ。
— 国木田独歩 『二老人』 青空文庫
だから役をひいた時、知人やら親族の者が、隠居仕事を勧め、中には先方にほぼ交渉をつけて物にして来てまで勧めたが、ことごとく以上の理由で拒絶してしまったのである。
— 国木田独歩 『二老人』 青空文庫
ところが武の母は石井翁の細君の妹だけに、この無為主義をあやぶみ、姉は盲従してこそおれ、女はやっぱり女、石井さんの隠居仕事で二十五円の上に十円ふえるならどのくらい楽と思うか知れないと、武をして石井翁を説き落とさすつもりでいるのである。
— 国木田独歩 『二老人』 青空文庫
そこで武も隠居仕事の五円十円説では到底夫婦さし向かいの碁打ちを説き落とすことはできないと考え、今度は遊食罪悪説を持ち出して滔々とまくし立ててみた。
— 国木田独歩 『二老人』 青空文庫
医院が院長の隠居仕事なので、看護婦の体も閑で、彼女の部屋はだだっぴろい家族の住居から離れたところにあり、銀子が買って往くケーキなどを摘まんで本の話や身のうえ話をするのだったが、銀子の汚れものなぞも洗ってくれた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
それ等がたよりで、隠居仕事の寮番という処を、時流に乗って、丸の内辺の某|倶楽部を預って暮したが、震災のために、立寄ったその樹の蔭を失って、のちに古女房と二人、京橋三十間堀裏のバラック建のアパアトの小使、兼番人で佗しく住んだ。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
作者の道楽かもしくは、お庭の石を彼方此方と動かしては眺めるのと同じ格の一種の隠居仕事かも知れないと思われる。
— 夢野久作 『創作人物の名前について』 青空文庫
息子に、今年の春、嫁が出来て、すっぱりと店を譲ったので、隠居仕事の気楽さに、永年の望みだったのを、今年はじめて苗から育てた、と言うのである。
— 泉鏡花 『卵塔場の天女』 青空文庫
作例 · 標準
定年退職後も、趣味を活かした隠居仕事で地域に貢献したいと考えています。
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祖父は、隠居仕事として近所の子供たちに昔話を聞かせるボランティアをしています。
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都会から田舎に移住し、新しい畑仕事での隠居仕事を楽しんでいます。
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彼女は、長年勤めた会社を辞めた後、自宅で小さなカフェを開くという隠居仕事を選びました。
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